エゴマプロジェクト

◎現在の被災地の問題点・・・健康被害の軽減策として

釜石市及び大槌町で行われた仮設住宅における健康調査の結果、仮設住宅の入居者のうちエコノミークラス症候群の発症数は、釜石市で入居者数5700名のうち200人強、大槌町では4200名の入居者に対して500人以上が発症しているという。(平成25年11月、地元医療法人会からの聞き取り)
 大槌町での割合が非常に高くなっており、特に独居高齢者の生活意欲が失われつつあることを如実に示しており、岩手大学のアンケート調査の結果でも、人的交流が非常に少なくなって孤立感を深めているという。これは、被災直後はボランティアの訪問も多かったが、現在ではボランティアの数も減り、将来に対する希望も見失いつつあることが要因としてあげられるという。
(岩手大学より聞き取り)
 こうした状況の改善に役立てるために、運動不足の解消と人との交流の場の提供、さらには地元特産品の創造と、地域の水産資源に役立つ環境整備を、草の根運動的に展開し、産業の確立と地域の復興・発展の一助となることを願い推し進める事業です。

 地域住民からの聞き取りでは、公営住宅が出来ても積極的に移り住む人が少ないという。これは、収入が限られた高齢者などが、家賃・光熱費・医療費などの支出を賄えないという不安、新しい環境での人付き合いが億劫で、面倒くさいからだという。中には、山奥の仮設住宅に暮らしてみて、海が見えない光景が寂しく、危険と分かっていても我が家の近くで暮らしたいと願う人も多くなって
いる。
 小額であっても一定の収入が得られ、雇用期間の限定が極力少ない産業の育成(正規雇用の拡充)が望まれているため、その一端を担うモデルケースとして認めてもらえるようにします。

荏胡麻/エゴマ
国内では縄文時代から既に食べられており、油脂としては平安時代以降に使われていたものと推測されています。江戸時代の頃には菜種油にその座を奪われたものの、近年では健康の観点から注目を浴びています。
 荏胡麻(エゴマ)は中国やインドが原産地と言われており、シソ科シソ属に分類されます。栄養価の高い食品として注目されているのはエイコサペンタエン酸(EPA/IPA)やドコサヘキサエン酸(DHA)などを生成するα-リノレン酸、そしてマンガンやカルシウムなどを含有するためです。

「由来と特徴」 
●エゴマは、シソ科に属する1年草で、原産地はインド、中国などといわれています。
●やや冷涼な気候を好むため、東北、長野、岐阜、北海道地方で多く作られてきました。
●乾燥にはあまり強くないものの、吸肥力が強いため、土壌を選ぶことが少なく、酸性の高い開墾地やリン酸の欠乏している火山灰地などで多く栽培されてきました。
●エゴマ油には、α−リノレン酸が多く含まれます。
●その効果は、ガン細胞の増殖を抑える、血圧を下げる、血栓を解消し、血液の流れをよくする、炎症やアレルギーの症状を抑え、ボケの予防にもなるなどです。
●子実は搾油され、その油は工業用、日常用、食用品として、昔から広い用途がありました。

■エゴマの葉の栄養と機能性
エゴマの葉は、オオバ(シソの葉)と同様の使い方ができます。
葉の成分としては、カルシウム、鉄分などのミネラルが多く、β(ベータ)カロテン、ビタミンC・Dも多く含まれます。
エゴマの葉で注目したいのはビタミンk1の含量で、骨粗しょう症の予防効果が期待できます。

不飽和脂肪酸の分類
 植物性脂肪に多い不飽和脂肪酸は、その化学式によって三系統の油に分けられます。
オメガ3(αリノレン酸)…シソ油(エゴマ油)、亜麻仁油(フラックスオイル)
オメガ6(リノール酸)…大豆油、綿実油、コーン油、ひまわり油、紅花油等
オメガ9(オレイン酸)…オリーブ油等
オメガ6は体内でアラキドン酸という物質になり、ホルモンバランスを崩し免疫力や高血圧などに悪影響を与えたり、アレルギー疾患に関連することが疑われています。
 
●韓国とエゴマ 
 韓国にはエゴマを食べる食文化があります。
 エゴマの搾油機が普及し、搾りたての新鮮な油を使う食習慣は地産地消の理想的な姿です。また、野菜を食べる料理といわれる韓国料理には、ケンニプ(エゴマ葉のしょうゆ漬け)や葉のキムチがあります。
オオバやモロヘイヤに次いで豊富なポリフェノールを、焼肉を巻いたり、ご飯にのせていただきます。

鮭の白子とエゴマを使用した惣菜、健康食品の開拓と提案
 鮭の白子とエゴマには脳の活性化を促す成分が多く含まれているため、認知症の予防など今後確実に訪れる高齢化社会を、健康に過ごしてもらうためにも有効に活用した特産品造りを目指す。沿岸部では鮭の白子の収穫し、山沿いでエゴマの栽培を行い、両方の特性を最大限に活かす。
 他にも、鮭の白子を使い、「カラスミ」作りにもチャレンジしたいと思っています。こちらのプロジェクトのアドバイザーとして大井さんに協力してもらい、大井さん得意の「うす塩ウニ」などの特産品創りを目指します。
 昨年挑戦した「梅酢味噌」も、レシピが出来ていますから、梅酢味噌をエゴマの葉で巻いた「エゴマ巻き」も試作してみようと思います。
ほかにも試してみたいレシピがありますが、まだ非公開としておきます。料理人のプライドが・・・。

●エゴマ・プロジェクトの場所

 大槌町の名士の方から、5000坪の畑を借りることが出来ました。日当たりも良く、のどかな場所です。
梅Pの畑と山を挟んだ隣の場所です。(一番上の写真です)
 水はキレイな湧水、もちろん飲用可能。トイレも畑の隣のお宅で借りられます。母屋と別になっていますから、
気兼ねなく利用可能。バスの駐車も可能なスペースが有りますから、大勢でも大丈夫です?
 ただし、畑は耕作放棄地ですから草が伸び放題。草刈り、開墾からのスタートです。
私の知り合いから、耕運機(可動確認済み!)の提供も受けていますから、少しは楽になりました。

田澤 2014/02/23(Sun) 20:11 No.259
エゴマの花
スーパーで見かける
オオバそのもの

田澤 2014/02/23(Sun) 20:12 No.260
Re: エゴマプロジェクト
このレポートのPDF版はこちら
http://kawaicamp-ouentai.mimoza.jp/tazawa/egoma011.pdf
田澤 2014/02/25(Tue) 13:12 No.261
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